ガン患者さんからもらった勇気(女性・看護師歴5年)

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みんなの看護観

私は20代後半になる女性です。現在は看護師としてある病院で働いています。
子供の頃に大きな病気にかかり、病院で看護師さんにお世話をしてもらいました。病気の治療が嫌でたまらなかったとき、一生懸命私のことを励ましてくれた看護師さんがいました。その看護師さんに憧れ、退院後はナイチンゲールの伝記を読み、いつか看護師になりたいと思うようになりました。看護師になって病気や怪我で苦しんでいる人を助けたいと考え、高校を卒業後に看護師専門学校へ入学しました。

私は看護学生時代に一度は看護師を諦めようとしました。看護師の勉強をしながら実習もして、国家資格のための勉強もしなければなりませんでした。特に実習は大変で、不器用だった私は失敗ばかりしてしまいました。

特に実習で印象に残っているのは、末期のガン患者などの治療をしても回復の見込みがない人達の看護でした。看護をして一生懸命患者さんをお世話をしても、ほとんどの方が亡くなってしまう現実に強い辛さを感じました。毎日誰かの入院室のベッドが空になっていく様子を見て、「私は人を助けるためにここにいるはずなのに」と強く自分の無力さを実感しました。入院中の患者さんは毎日辛い治療を受けて、ときには私たち看護師に八つ当たりをすることがあります。それもとても辛かったです。

しかし、私はあるガン患者さんから勇気をもらいました。治療をしても助からないと宣告された患者さんで、それでも毎日毎日辛い治療をしていました。辛そうな顔をしていても、お見舞いにかけつけた家族の前では笑顔でいました。私もその患者さんが家族の前だけでも笑顔でいられるように看護をしたい、と思うようになりました。そして、そのガン患者さんは奇跡的に回復をして、退院をしたのです。私はそのガン患者さんから勇気をもらいました。

病院は病気や怪我で辛い思いをしている人であふれている、とても苦しい場所です。患者さんだけではなく、看護師や医者などのスタッフもそう感じることがあります。しかし、それでも希望を失わずに病気や怪我と戦い、治療をするための場所でもあります。ここには絶望と希望があり、絶望の面だけを見る必要はないと感じるようになりました。

患者さんが亡くなるときや治療を投げ出してしまうこともあります。傍で見てきた看護師として、ふがいないと感じることも多いです。しかし、5年働いてきて思う事は、やっぱり看護師になって良かったということです。苦楽を共にして一緒に治療をしてきた患者さんと私は、チームになっていると思います。治療が上手くいったとき、患者さんから感謝の言葉をかけられたとき、私は辛さや悲しさよりも大きな勇気をもらいます。

今看護師として働いている人や、これから看護師を目指そうと思っている人へ。私は看護師にぜひなって欲しい、看護師としてずっと働いて欲しいと願っています。生死にも関わっている場所なので、押し潰されそうなときもあると思います。でも、そんなときは患者さんの笑顔や感謝の言葉を思い出してください。そして、退院していく患者さんの姿を思い浮かべてみて欲しいです。その顔を見れば、きっと勇気や希望がわいてくると思います。看護師をやっていて良かったと思ってくれるはずです。

看護師として働くことが辛くなったとき、私は適度に息抜きをします。生死と関わり合いのない場所で、趣味や友達とのおしゃべりを楽しんでいます。心を休めることでリフレッシュして、また病気や怪我と戦うことが出来ます。たまには贅沢をして、自分にご褒美をあげてみてください。きっと疲れが取れてまた頑張ろうという気力がわいてくると思います。看護師は世の中に必要とされているはずですので、誇りを持って欲しいです。


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